2013年08月13日
カテゴリー: おさかなへの意識調査

 私はフューチャーフィッシュにインターンシップで研修に来ている、甲南大学マネジメント創造学部の岡嵜彩です。

 私は5日間のフューチャーフィッシュでのインターンシップを通して、外国産の魚の物流について学びました。フューチャーフィッシュでは現地での衛生管理を徹底しているというお聞きしました。また、仲卸業者の大谷さんも現在の京都卸売市場での魚の管理について疑問をもっているとおっしゃっていました。株式会社神戸の花田さんも、ご自身で中東に足を運び新たな商材を探しているというお話でした。そこから、水産業者の方々は外国産の魚に対して様々な配慮や工夫をされていると実感することができました。
 しかし、世間の外国産の魚に対するイメージはどうでしょうか。周囲の友達に外国産の魚に対するイメージを聞いてみたところ、不衛生なイメージ、買うことに抵抗がある、中国などの水が汚い地域で獲れた魚は危険そう、臭いが気になる等、あまり良いイメージが持たれていないことが分かりました。フューチャーフィッシュを始めとする水産業者が衛生管理に気を配っていても、世間のイメージが悪いともったいないように思います。そこで、外国産の魚に対する正しい知識を持ってもらうことができれば、イメージも改善され、馴染みのあるものになるのではないかと考えました。そこで、直売所を例に挙げて新しい物流を考えてみようと思います。

 皆さんは「JA紀の里めっけもん広場」をご存知ですか?和歌山県紀の川市にある直売所です。この「めっけもん広場」が非常に人気で、年商26億円、10年連続日本一の売上を誇っています。直売所とは、農家の方が農産物に値付けし、出荷、販売を行っているところです。規格の縛りが無いため、形や大きさがバラバラの農産物が並びます。和歌山県はみかん、梅、柿、はっさくの産出額が全国1位など、「果樹王国」と呼ばれています。それらを始めとする様々な農産物が豊富に販売されています。県内外から多くの人が足を運び、多くの商品を買って帰ります。箱単位で買って帰る人も少なくないそうです。では、なぜここまで「めっけもん広場」は人気なのでしょうか。
 HPを見てみると、”朝採りの「新鮮さ」、作り手の顔が見える「安心感」、地場直販の「安さ」、地場産の旬をお届けします。”と書かれています。この言葉から分かるように、地元で採れた野菜を地元の農家が販売するという点から、消費者は新鮮さ・安心感・安さにおいて信頼できるということです。それぞれの農産物には、生産者の名前が書かれている等、安心感を与えるための様々な工夫がなされています。その農産物が誰にどこで作られたのかを知ることで、消費者は安心して購入することができると言えるでしょう。

 この「めっけもん広場」の例から、どのような地域でいつ頃に獲れた魚で、どのように管理されているのか等の情報を消費者が知ることができれば、安心して外国産の魚を食べることができるのではないかと考えました。そこで私が考えた方法は今までの企業向けの物流に加えて、一般家庭向けに店舗販売を行うということです。その店舗で魚が獲れてから日本に届くまでの物流の説明や品質管理を徹底しているということをアピールできれば、一般家庭の方々も外国産の魚というものに抵抗がなくなり、国内産を含めた魚全体の消費も増加するかもしれません。またその魚に合う調理法等も併せて紹介すれば、見慣れないような魚にも興味を持ってもらえるでしょう。私自身がそうであったように、外国産の魚の物流を知ることができれば、抵抗は無くなると思います。日本人は魚を食べなくなったと言われているなか、今までとは違う魚を食べることで今以上に多くの人が魚を食べるようになればと思います。


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